北京では13日にも36人の感染者が確認された。
中国の国家衛生健康委員会(NHC)によると、12日の新たな感染者は6人、11日は1人だった。それ以前は2カ月近くにわたってゼロが続いていた。
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孫春蘭副首相は、感染拡大の恐れは大きいままだと警告。当局者に「思い切った対策」を求めた。
遼寧、河北、四川の各省でも、北京との関連が認められた、または疑われる感染が報告されている。
まな板からウイルス検出
今回の流行は市内最大の卸売市場「新発地市場」で起きたとみられている。市場の責任者と地元当局者らは免職となった。
地元メディアは、輸入したサケをさばくのに使っていた、同市場のまな板から新型ウイルスが見つかったと伝えた。これを受け、北京市内のスーパーは輸入のサケを店頭から引き上げた
新発地市場はすぐに封鎖された。近くの11の地区でも移動などの制限が課された。
約1万人の市場関係者は新型ウイルスの検査を受ける。
市場周辺で制限を実施
国名メディアCGTNは15日、市場周辺の別の10地区でも、訪問者や配達員が入れないなどの制限が実施されたと伝えた。住民は行き来できるという。
環球時報によると、市場近くの学校や幼稚園・保育園は閉鎖された。この日予定されていた小学校の再開は延期されたという。
中国疾病対策センター(CDC)の主席感染症研究員は、北京で見つかった新型ウイルスについて、国内各地で拡散しているのとは別の種類だと説明。他の場所から持ち込まれた可能性があるとした。
北京など中国の大部分では、日常生活が元に戻り始めている。人々は通勤を再開し、子どもたちは学校に登校している。ただ、新型ウイルス感染対策の制限は維持されたままだ。
<分析>中国共産党の最善と最悪――スティーヴン・マクドネル中国特派員
今回の感染者数は、まだ大したものではないと思えるかもしれない。
しかし、北京では新たな感染者が50日間以上確認されていなかったことから、新型ウイルス感染の第2波に簡単に移行すると現地当局は心配している。
その心配は、今回の感染が生じたとされる卸売市場が北京で消費される肉と野菜の8割を供給しており、日々何万人もが行き来していることから、特に強まっている。
習近平国家主席率いる中国共産党の対応には、今回も最善と最悪が併存している。
隔離措置と大規模検査のスピードとスケールは見事だ。しかし、解任はいただけない。
北京南西部・豊台区の副区長や、党の地区トップが解任された。
新発地卸売市場の責任者は免職となり、市場の他の職員も党の規律調査を受ける。
ここで質問を1つ。もしあなたが、隠ぺいを標準的対応とする、恐怖が公開性を損なう文化を広めたいと思ったら、どうすればいいだろうか?
1つの方法は、新型ウイルスのクラスターが突然発生した場所のリーダーを罷免することだ。見えない殺し屋の到来は、彼らの責任に違いないのだから。
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